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  • 執筆者の写真桜井 夏来

認知症になっても安心して暮らせる場所の確保を

 私たちが人の定めとしての終末期に向き合っていく上で、認知症についての取り組みは避けて通れない課題です。我が国では高齢化の進展とともに認知症の人も増加し、65歳以上の高齢者では7人に1人程度が症状を抱えているとされています。年齢を重ねるほど発症する可能性が高まるため、今後も認知症の人は増え続けると予想されています。

こうした状況に対して、現在の介護保険の制度の下では、必ずしも充分なケアの体制が確保されていません。特別養護老人ホームは原則として要介護3以上の人しか入れず、身体的に軽度の認知症の方は入れません。

 また、そうした制度の隙間を埋めるために、武蔵野市内で認知症の人の受け入れをしてきたNPOの団体(デイサービス、ショートステイ)が、近年2カ所事業をやめてしまうなど、介護事業者が置かれている財政的な状況や人員確保の厳しさにも深刻なものがあります。結果として、認知症のグループホームは増えておらず、行き場所を失った認知症の方を、受最終的には精神病院が受け皿となって引き受けている現実があります。

 今後団塊の世代が高齢化し、コロナ禍の影響など合わせて考えると認知症の方がさらに増えると予想されます。精神病院ではなく、その人らしい生活を支える場所が、もっと必要です。人が老いていく過程において、認知症を発症することは不自然なことでも、恥ずべきことでもありません。社会全体が認知症への理解を深め、最期までともに生きていける環境を整えていかなければなりません。認知症対応のグループホームの整備が急務です。


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